解体寸前の運搬車を整備。油圧式薪割り機搭載への改造

ユンボや農機, 山の開拓, 薪ストーブ

薪ストーブユーザーとして軽トラは必須なものの、実家にあるので維持費をかけてまで所有する必要はないスタンスなのですが、薪や土砂のちょっとした移動に小回りの効く運搬車が欲しいと思っていました。時々オークションをチェックするも、ボロボロの割に輸送代のほうが高くつくような状況。そんなとき、市内の鉄回収業者の前を通りかかると、解体寸前の農機具の山を発見。よく見ると、そこで待っていたかのように理想的な運搬車が雨ざらしになっています。さっそく業者に声をかけてみたところ、解体予定だが欲しい人には鉄クズ価格で売るわ、ということなので迷わず飛びつきました。

4輪のダンプ付き運搬車を購入

まさに探していた運搬車です。四輪駆動だったら文句なしですが、畑に突入するわけではないので二輪駆動でも上等です。お値段は驚きの15,000円。軽トラの積載重量は350kg程ですが、こちらは500kg。驚異の超低速走行なものの、ごく短距離であれば安全かつ頼もしい。
長年使い込まれてオンボロながら、一応エンジンはかかって走行できたので、整備のやりがいがあります。

運搬車のエンジン周りの整備

一応エンジンはかかるものの明らかに不安定なので、キャブレターの掃除に加えて、ガソリンタンクのサビを取ります。年季の入ったプラグ、エアフィルターは気持ちよく新品に交換。

バイク用のタンクサビ取りクリーナーでサビを分解。初めて使いましたが、なかなか良いものです。使った液でも何回か再利用できるそうです。

左がbeforeで右がAfter。キャブレターを掃除しても、タンクにサビがあるとまたすぐに詰まる可能性があります。
古い農機具は、エアフィルターのスポンジがカスカスになってキャブを詰まらせることが多いので、専用のスポンジを常備しておくと便利。
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なにげに悩まされたのが、エンジンからの謎の甲高い金属音。どうやらリコイルスターターのラチェットが引っ込まずエンジンに干渉しているようです。バラしてみたところ、板バネがビヨーンと飛び出し地獄を味わいましたが、ある程度テンションをつけてロープを巻き直すなどして解決しました。

その後、キャブのオーバーフローの傾向があったため、フロートバルブを新品の汎用品に交換。フロートバルブが若干長かったので、適当に油面を調整し、今のところエンジン周りは快調です。エンジンに関しては農機用の汎用エンジン( Kawasaki FG200G)が乗っているだけなので、最悪ダメになっても同じものに乗せ換えたり、なんならもう少し大きいエンジンを積むといった楽しみ方もできそうです。

なんとなくの油面調整。

ヒビだらけのVベルトも新調。サイズを間違えて注文したり、ベルトの張り調整に苦労しましたが、極寒の地べたをのたうち回ってなんとか交換。

当初、36サイズを買いましたが長すぎたので、35が正解だったようです。
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気分の問題ですが、サビでガサガサになっていたマフラーを薪ストーブ用の補修スプレーで耐熱塗装。

運搬車の外装カスタム

外装で真っ先ににやっておきたいのがシートの新設。エンジンカバーに直座りするワイルドな農民スタイルなので、農機や建機用の安い汎用シートを取り付けました。エンジンカバーに穴を開けてボルトで固定するだけです。

荷台のアオリを拡張

薪を山盛りで積むにはもう少し荷台の深さが欲しいところ。端材で木製のアオリを作り、それをサドルバンドで鉄パイプに固定。標準アオリに鉄パイプごと抜き差しすることで、脱着が簡単な仕組みになっています。木製アオリはガレージの外壁と同じ防腐塗料で塗装。木部がアクセントになって、古き良き農機具感を引き立てています。

薪割り機を搭載し、ダンプの油圧で稼働させる

世界中の薪ストーブユーザーの夢、それがエンジン式薪割り機。中国製の安いものなら10万円を切るようになってきましたが、原始的な仕組みであるため、世界中でヒヤヒヤするDIY薪割り機が生まれています。見ているだけで指が飛びそうな恐怖動画はこちら。

斧で薪割りするのも現状それほど苦にはならないのですが、作ってみたいという野心は止められません。また、運搬車を売ってもらった解体工場に、適当な油圧シリンダーが転がっていたことや、以前購入してほぼ子供のおもちゃにされている手動式油圧薪割り機を持っているという状況がベストマッチ。運搬車のダンプの油圧を利用した薪割り機を搭載するプロジェクトに着手しました。

子供でも大きな玉切りを割れますが、気の遠くなる時間がかかる手動式薪割り機。

部品を本格的に調達する前に、最低限の部品を購入し、実際に薪が割れるほどのパワーがあるのか実験します。本格的なエンジン式薪割り機は、20トン近いパワーがあるのですが、運搬車のダンプということで、おそらく大した能力はありません。仮に500kgの積荷を支点近くから持ち上げるのなら、私のなんとなくな物理的法則で想像して最低2〜3トン。薪割り機として過剰な期待は禁物です。

手動の油圧シリンダーを外し、鉄クズとしてもらってきた油圧シリンダーを設置。運搬車の油圧ポンプに接続してみます。一部の油圧ホースは、以前交換したユンボのお古。

ざっくり組み立てた状態で玉切りを割ってみた感覚として、やはり油圧の力はすごいと感じるものの、せいぜい節のない針葉樹や、柔らかめの広葉樹まで、というところ。おそらく電動薪割り機並みのパワーだと思われます。

ただ、この運搬車搭載型のメリットとして、立ったまま作業でき、割った薪をそのまま荷台に山盛りにして薪置き場まで自走できるという汎用性があります。また、斧で薪を割れない奥様や子供たちでも楽に扱えます。

ダンプの昇降レバーで薪割り機を操作するため、荷台側からでもレバーを遠隔操作できるハイテクな棒を装着。

運搬車をダンプとして使いたい場合は、油圧ホースをダンプ側に付け替えて薪割り機を降ろせるようになっています。また、我が家のユンボと同じ規格の油圧ホースなので、ユンボの油圧を利用することも一応は可能。ユンボの油圧ポンプであれば圧倒的なパワーがありますが、シリンダーが耐えられるのかは不明。

油圧周りで使った主なホースやカプラー、コネクター類は以下のようなもの。

・大阪魂 高圧用カプラー ソケットHP-2S(メス)
・大阪魂 高圧用カプラー プラグHP-2P(オス)
・清水製作所(継手) SR-09アダプタSR-09-6-SS
・トラスコ中山 TN-02L [ねじ込み継手 エルボ R1/4XR1/4]
・ブリヂストン パスカラート PA2104(両端金具C)PA2104-700 C+C

ちなみに、油圧のコネクタ類は、ホースの太さとオスメスに加え、平行ネジやテーパーネジがあり、ややこしさのあまり頭を抱えました。

そのようなわけで、本格的に部品を調達し、それなりに使える状態にして現在も試験稼働中です。現状、ピストンの先で直接薪を押していますが、薪にめり込んでいくことがあるため、薪を押す部材を製作したいところです。

エンジンのついた機械が好きなものの、管理上、なるべく台数を減らしたいので、運搬車兼、薪割り機はとても都合の良い新メンバーとなりました。この先、まだまだ使えそうなら、タイヤを新調したり車体やホイールの塗装をしたりと、ドレスアップも楽しみたいと計画中です。